Kunimori Motors Co., Ltd.
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AUSTIN HEALEY 100/4用ハイパワーオルタネータ対応ブラケット完成

AUSTIN HEALEY 100/4 用のアルミ削り出し・国産オルタネーターブラケットが完成しました。
クラシックカーとしての佇まいを大切にしながら、現代の走行環境やラリーシーンでも安心して使える部品を目指し、國森モータースのオリジナルとして製作したものです。
オリジナルのブラケットは薄い鉄製、アフターパーツもアルミ鋳物で作られていることが多く、重量のあるダイナモやルーカス製オルタネーターを長期間支えるには強度的に不安が残ります。実際、振動や経年劣化によってブラケットが折れてしまうケースも珍しくありません。発電系のトラブルは、そのまま走行不能につながるため、クラシックカーラリーでは特に避けたい部分です。
このブラケットは、5軸加工機によるアルミ削り出しで一から設計しました。必要な剛性を確保しながら、不要な部分は徹底的に削ぎ落とし、軽量かつ高剛性を両立させています。国産70Aハイパワーオルタネーターに対応しており、電装負荷の高い夜間走行や渋滞時でも安定した発電を支えます。機能だけでなく、エンジンルームに収まったときの佇まいにもこだわり、クラシックカーの雰囲気を損なわない、シンプルで美しい造形としました。
クラシックであることと、安心して走れることは両立できる。その考えを形にした、日本製・少量生産のブラケットです。
価格は55,000円(税込)。数量限定でのご案内となります。

パワステインストール

正月初めの作業はJAGUAR E-TYPEにパワーステアリングを取り付け。


ジャガーEタイプは、誰が見ても「美しい」と感じる特別なクルマです。その一方で、運転してみると少しクセがあるのも事実です。特にハンドル操作は、都市部の駐車場や低速での走行時に力が必要で、慣れていない方や街中を走る機会が多い方にとっては負担に感じる場面もあります。

今回行ったのは、その負担を減らすためのパワーステアリング化です。目的は、最新のクルマのように軽くすることではありません。Eタイプらしい運転感覚や雰囲気を残したまま、「少しだけ楽にする」ことを大切にしました。

動画では、まずパワステが効いてない状態からパワステを効かせ停まった状態でもスムーズにハンドルが回る様子をご覧いただけます。力を入れなくても自然に操作できるため、駐車や切り返しがとても楽になります。一方で、走り出すとハンドルが軽くなりすぎることはなく、クルマを操っている感覚はしっかり残っています。

クラシックカーは、決して特別な日にだけ乗るものではありません。こうした工夫を重ねることで、日常のショッピング、ドライブやツーリングでも、もっと気軽に楽しめる存在になります。美しさはそのままに、扱いやすさを少しだけ現代に近づける。今回の作業は、そんな考え方から生まれた一例です。

ハンドルを握った瞬間に、「あ、違う」と感じてもらえる。
その変化を、ぜひ動画でも見ていただければと思います。

年内の営業終了


2025年、國森モータース最後の納車は A40ファリーナ となりました。
今回の作業は車検整備に加え、キャブレターをウェーバーから SU 1 1/4 × 2基 へ変更。
しかし単純なコンバージョンでは済まず、アルミ削り出しによるワンオフ・インシュレーターの製作、配管レイアウトの再構築、アクセルペダル機構の加工など、想定以上に手を入れる内容となりました。
エンジンルームは、クラシックの佇まいを崩さぬよう整理しつつ、実走行での信頼性を最優先。
SUならではの扱いやすさと、現代交通環境に耐えるレスポンスを両立しています。


コクピットは配線をすべて引き直し、メーターパネルも新たに製作。
スイッチ類や追加メーター、MSDの配置も含め、まさに
「男の仕事場」そのものの空気感に仕上がりました。
点火系には MSD を採用。
マイナス6℃の朝でも一発始動、アイドリングは極めて安定し、カブリの気配も皆無。
都内のストップ&ゴーでも不安なくお乗りいただける仕様となっています。
見た目はラリーカーのような緊張感を纏いながら、
中身は「きちんと走り、きちんと止まり、きちんと始動する」――
日常で使えるクラシックカーとして仕上げることができました。
なお、2026年の仕事初めは1月4日を予定しております。
本年も多くのご縁とご信頼をいただき、誠にありがとうございました。
来年も一台一台に誠実に向き合い、國森モータースらしい仕事を積み重ねてまいります。
どうぞ良いお年をお迎えください。
そして2026年も、よろしくお願いいたします。

3軸デジタル化

今年の夏は暑すぎました。

工場内は連日40℃を超える日が続き、ついに複合旋盤に取り付けていたデジタルディスプレイが「Error」表示しか出なくなってしまいました。

あの、いかにも70年代を感じさせるレトロなディスプレイ、意外と視認性もよくて気に入っていたのですが……残念です。

仕方なく、今回はフライス盤のスケールも表示出来る汎用3軸デジタルディスプレイを流用してモディファイすることにしました。

今まで使用していたミツトヨのデジタルノギスを取り外し、代わりにリニアスケールを加工して取り付け。
手間がかかるかと思いきや、思いのほかすんなりインストール完了。

機能が多すぎてまだ使いこなせるか不安ですが、視認性は抜群。老眼が進んだ自分にはとてもありがたい仕様です。

さて、これで加工精度もアップ。
何を作って遊ぼうか、また楽しみが増えました。

ジェンセンヒーレーのエキゾースト修理

ジェンセンヒーレーのエキゾーストマニホールドにクラックを発見。正直なところ、途方に暮れましたが、気を取り直してエキゾーストを取り外すことに。



以前から思っていたのですが、ロータス製エンジンのエキゾーストって本当に外しづらいですね…。レンチの振り幅がほとんど取れず、毎回苦労します。



さて、取り外して確認すると案の定、パイプに一周ぐるりと亀裂が。これでは排気漏れも当然です。



今回はただ溶接で埋めるのではなく、クラック部分を一度カットしてからしっかり修正します。角度を調整しながら、あっち向けてこっち向けて丁寧に溶接。



また、エンジンへ再装着する前に、フランジ面の錆とガスケットのこびりつきもひどかったため、しっかりサンディング処理を実施。これで新品ガスケットもピッタリ面圧がかかる状態になりました。